鳴子から戻った。家は灰になったが、家族は無事だった。

 焼け出された人達4所帯16人が一軒家に入れられた。

 私たちの家族は6,3,4.5帖を。他の家族が10,8、6帖を埋めた。山の手にある貸家の標準的な庭付き1戸建てだ。

 どの部屋もすし詰め状態、でも、文句も言えず我慢するしかない。トイレが大小1カ所しがなかったのが致命的だった。これが15年ほど続く。みんな、我慢が当たりまえの日々。

 庭もある程度だけどあった。山吹と青木の低木とドングリの木が5,6本あった。

 ウサギも犬もここで飼った。夜はコウモリが飛んでいた。

 このあたりは空襲にやられずに残った大きな邸宅ばかり。木がうっそうとしていた。夜、風呂屋への行き帰りにここを通ると、その木がおばけに見えて怖く早足になった。

 カエルの骨格標本をこの庭で作った。ゆでたカエルを缶に入れっぱなしで翌朝に。缶はアリで真っ黒になっていた。

 ハエも沢山いた。牛乳瓶1杯になるほど採った。その時ハエもいろいろ種類のあることを知った。羽が2枚だと言うことも。

 アリジゴクの巣も沢山あった。

 マイマイカブリを土の中に見つけたときは興奮してしまって逃げられた。マイマイがカタツムリのことだとこの時、知った。

 ホタルは椿山荘から飛んできた。前の道には夕方になるとヤンマが往復していた。

 外に出れば虫を見ているだけでいつまでも過ごせた。そんな周りのおかげで虫は友達だ。

 国立もこの時期、大学通りを歩くとアブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシの声が聞こえる。足下を見ればセミ殻を見つけることが出来る。空蝉である。なんとも響きのいい言葉だ。

 また家のクチナシには毎年スカシバガが来て卵を産む。このガは羽が透明で一瞬ハチと見間違う。飛び方もハチのように早い。ホバリングもする。シンビジュームの花には赤タテハが毎年訪れ、目を癒やしてくれる。網戸にはカナブンがつかまっている。ビールを飲み始めるとコバエがやってくる。

 いくつか友達を書いてみる。

ハッチョウトンボ

 このトンボを見られるのは関東では尾瀬ヶ原が有名だが、名古屋の八丁畷に多くいたので、この名になったと図鑑にある。

 日本最小で,体長1.8センチ。

 こんなトンボがいることを知らなかった。兵庫県の相野の山林で網を振っていて、池のまわりの湿原でつかまえた。

 その時は、新種ではないかと驚いた。

 新種には自分の名前が付けられるのだ。今まで何回も「新種だ!しめた!」と思ったがだめだった。

赤トンボ

 10月のある日、東京駅から、個展の会場へ行く途中の外堀通りで、不思議な光景を見た。

 次々と飛んでくる赤トンボが西から東へ向かっているのだ。なんで?何処を目指しているのか・・・・・?

 途中車に当たってで死んでしまったのも何匹も転がっていた。

 暑くなる前に涼しい高原などに移動することはあるが、これから涼しくなるのに。一体何だったのか?

 地図で方角をチェックしたら上野の不忍池だったが、本当はどうだったかいまだに分からない。

 黒アゲハが小学校の体育館に紛れ込んでいた。バドミントンの練習を始めようとした時気づく。周りはもう薄暗い。つかまえて外へ出そうとするが手こずる。

 高校の時、二人だけで生物部を作って昆虫採集などをしていたので、虫のことはよく分かっているつもり。で、なんとか逃がせた。

 部では、新しい捕虫網を手にしてうかれていた。昆虫採集を高校生でやっているのは変人と言われてもしょうがない。やはりおかしいと自分でも思っている。でも70を超えてもやっていたなら立派。

 今朝メガネ屋に行った。モンキアゲハが天井を行ったり来たりしていたが、これも大学通りに出せた。日傘を使って。

 そんな蝶をイメージして版画にした。

 バドミントンは10年目に「LOVE-ALL」という記念誌をだして盛り上がった。

 15周年も迎え、その後も頑張ったけど、医者に勝敗を争うことは血圧に良くないと言われやめた。

 かれこれ20年近くやったことになる。今はTVでの応援のみ。 

ゴキブリ

 会いたくはないけれど 年に4,5回出くわす。今年は多くもう7匹。執拗に退治していた。

 でも最近「ゴキブリって何か悪さをするの?」 と言うセリフにあって、そういえば何も困ること無いと思い、次、対面したらどうしようか迷っている。外へ放せばいいのかな。でも、生け捕りが大変。本当に害が無いのかまだ調べてない。

ベランダの蜂の巣

 3回も巣が出来た。 

 1回目はトックリバチだった。鉢植えのポトスの葉の陰にトックリ型の房を作る。土で出来ていて堅い。中に青むしを入れそこに卵を生み付ける。見るのは初めてで感動した。その年の暑中見舞いの絵になった。

2回目はコアシナガバチ。巣のあることに気づいた時には、沢山の蜂が活発に働いていた。竪樋の陰にあった。

 いつ居なくなるのかなーと、空になるのを待った。

巣を版画にしたかった。小さな房の集合に力強さを感じて。木口版画にした。

3回目の今回は、いつも「同じコースを飛んでくる蜂がいるなー」と、行く先を追ったら、棚下に巣があった。

 身近にこんな巣が出来るとすごく得した気になる。これはお金では買えない。望めばかなえられるものでもない。

 フタモンアシナガバチのようだが、手にとって調べられないので正確な種は分からない。

初めは1匹で世話をしていた。初めの1匹が育てた4匹がもう働き蜂の役をやっているのだ。少しづつ大きくなっていく巣に、感動する。

 どんな巣を作ってもらえるのか楽しみだ。

 こんな楽しみとは別に、最近スズメバチ退治のTV番組をよく目にする。害虫ではないし、彼らの生活圏に我々が入っているのが原因なのだから、共存を考えるべきだ。TVの一網打尽のような取り上げ方はやりすぎだ。

イモムシ

 この楽しい診察券にもびっくりした。

 イモムシなんて嫌われ者だ。それをここまでコケットリーに、デザインして見せてくれて、ありがとう。

 イモムシの作者は知らなかった。展覧会を世田谷美術館でやっていたのをTVで知った。アメリカの絵本作家エリック・カール、でも見損なった。